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第96回支援者のつどい 【話題概要】

令和4年1月28日(金)、ZOOMによるオンライン形式にて「第96回支援者のつどい」を開催しました。話題となった概要を広く皆様にお伝えします。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

<参加者>順不同

中間支援団体 2団体
被災地支援団体 1団体
米沢市社会福祉協議会
南陽市社会福祉協議会
酒田市社会福祉協議会
寒河江市社会福祉協議会
山形市社会福祉協議会
山形県社会福祉協議会
山形県復興・避難者支援室
福島県避難者支援課
参加者数:18名(11団体)

 

■第1部 情報提供

「障がいのある人たちの東日本大震災」

    提供者:社会福祉法人 山形県コロニー協会
        理事長 須貝 壽一氏
       (村山障害者就業・生活支援センター)
        所長 大沼 久美氏

 <ゲスト紹介>

・理事長の須貝さんは震災当時、常務理事として勤務、全国組織の呼びかけにより被災地入りし、現地での支援に携わった。
・所長の大沼さんは震災当時はまだ在籍していなかったが、今回の映画上映や現場の仕事を通じて「災害と障がい者」という問題意識を持ち活動してきた。

<山形県コロニー協会の活動について>
・社会福祉法人 山形県コロニー協会は、昭和41年に事業開始以来、障がいのある人の「完全参加と平等」を実現するため、平等性と企業性と民間性をコンセプトに各種障害福祉サービス事業等の運営を行っている。心身に障がいがあっても、生活環境と働く条件が適切に整っているならば、多くの障がい者は社会人として自立していくことができるはずである。
・事業所の数:本部が山形市。山形市に6事業所、天童市に2事業所で計8事業所

<被災地入りするきっかけとなった全国組織とは>
・日本障害フォーラム(JDF)は、「アジア太平洋障害者の十年」及びわが国の障害者施策を推進するとともに、 障害のある人の権利を推進することを目的に、障害者団体を中心として設立された。
・JDFは13団体から成り立っており、その中の日本障害者協議会に全国コロニーが加盟している。そこからの派遣要請があり、被災地の支援に入ることになった。

 <どれくらいの規模で呼びかけをしたか>
・岩手、宮城、福島の3県で固定メンバーで活動した。1クール7泊8日で、事務局は7名、支援員は15名体制を目指して募集をかけた。宮城県で12月までで延べ6857名が支援に携わった。思うように人が集まらなかった。
・山形からは、法人から9名、他3,4事業所から各1名ずつくらいの参加があった。

 <被災地ではどのような課題があったか>
・宮城県の支援センターで情報の収集・整理、支援員の派遣業務を担当していたが、実際の現場の様子が分からなかったため、宮城県沿岸の視察に行った。

<現地の障がい者の現状や支援員の声>
・避難所で障がい者の安否確認をしようとしたが、障がい者には会えなかった。南三陸では、避難所に入れない精神障がい者が倒壊しかけた自宅にいた。保健師が自宅まで生活物資を搬入していた。
・障がい者の安否確認をし、ニーズを聞き取りしたいが障がい者の名簿がない。
・老夫婦がスコップで泥をかいているのに、支援員が身体障がい者宅の泥だけをかき、高齢者に対応しないのは心苦しかった。
・避難所の場所も明確ではなく、社協のボランティアセンターに貼ってある地図から探して行った。
・震災で紛失した仕事道具を買うなど、お金もないと支援は困難である。難民を助ける会、日本財団より協力があった。

<避難所での問題>
・障がい種別の専門家がいなかった。目線を下げて会話できないことからクレームが入った。
・同じ人に何人も聞きに来る。誰がどこにいるのが明示されていなかったため、後から地区ごとの区分けになった。
・障がい者の所在を知るため、民生児童委員に頼りたかったが、なかなか会えなかった。 

<障がい者の把握が困難だった理由>
・身体障がい者だけが障がい者として扱われていた。
・福祉作業所を避難所代わりにしていた。
・行政に余裕がなかった。
・個人情報を入手できなかった。

<行政とのやりとり>
・当時、きょうされんが中心となって、宮城県の行政に個人情報を扱う許可を得た。

<戸別訪問の様子>
・避難所に入れなかった人は薬が手に入らなかった。自分に合った薬を処方してもらえなかった。
・ストレスで自傷行為をする子がいた。 

<東日本大震災の検証・まとめ>
・障がい者の人口に対する死亡率が高い。全体の死亡率の2倍になっている。
・宮城県沿岸部では「津波てんでんこ」という言い伝えがある。津波が来たら自分で身を守り、とにかく生き延びるという意味だ。しかし、情報が取りにくい(視覚・聴覚障害)、肢体不自由などの障がい者は個々で避難ができない。
・普段から地域の支援体制が整っていれば、助かる命はある。

<東日本大震災の教訓が生かされている例(熊本地震)>
・人的支援が有効に回されていた。現地の福祉団体からもきちんと指示があり動きやすかった。
・避難所では段ボールのパーテーションが設置され、プライベートが確保でき過ごしやすい空間となっていた。
・避難所にいる人のニーズを傾聴の姿勢をもって聞けた。
・障がい者の個別訪問をしてニーズ調査をした。
・熊本学園大学は障がい者に対する専門性が高く、避難支援に対するアドバイスを行っており、支援が整理された。

<災害時、障がい者に対して気をつけて欲しい点、配慮してほしい点>
・インクルーシブな支援をする。その都度必要であれば専門家を入れられるような体制にする。
・障がい者は多岐にわたるので、一定の研修を受けた人が現地に支援に入るようにする。
・避難所ではそれぞれ大変な状況ではあるが、お互いを人として見てほしい。それが当たり前の社会であって、普段から作り上げることによって災害時に生かされる。
・復興は元に戻すというより、災害以前より基準を上げて過ごしやすいまちづくりを目標としてほしい。

<山形県コロニー協会より案内>
・きょうされんでは東日本大震災に関連した書籍を発行している。
・映画「星に語りて」はきょうされんHP上映スケジュールをご覧ください。